|
|
「僕たちのアナ・バナナ(Keeping the Faith)」
|
舞台はニューヨーク。肩を組んだ3人の少年少女の写真。アイリッシュ系2人にユダヤ 系1人。冒頭で、いきなりエドワード・ノートンがこの一枚の写真を恨めしそうに眺めながら一人情けなくバーのカウンターで酔い潰れている。
| BARTENDER
|
:
|
Let me guess.
Your old lady got fed up...because you're out chasing
skirt , so she took these children and left you. |
| BRIAN |
:
|
It's a little
more complicated than that. |
| BARTENDER
|
:
|
Everyone
thinks their story is the one with the twist. |
| |
|
But in my
experience-- |
| (Brian opens
his jacket, revealing his priest's collar) |
| BARTENDER
|
:
|
Holy shit.
|
| BRIAN |
:
|
Exactly.
|
| BARTENDER
|
:
|
This I've
got to hear. (......) |
| |
|
Tell me
Father--how long has it been since your last drink
? |
| BRIAN |
:
|
About a
minute and a half. |
| BARTENDER
|
:
|
Of course.
Now,what about these kids? |
| BRIAN |
:
|
Well, you
see the one on the right? The cute one. That's me.
|
| |
|
|
| バーテンダー |
:
|
当てましょうか。
女の尻ばかり追い回してるうちに、奥さんが愛想尽かして、その子達を連れて出ていった。 |
| ブライアン |
:
|
いや、もうちょっと複雑なんだ。 |
| バーテンダー |
:
|
皆さん自分の話は込み入ってると思ってますが、私にいわせりゃ--
(ブライアンが上着を開くと、神父の聖衣のえりがのぞく) |
| バーテンダー |
:
|
こりゃ驚いた。 |
| ブライアン |
:
|
そうなんだよ。 |
| バーテンダー |
:
|
ぜひ拝聴しなきゃ。
さて、神父さま、最後に酒を飲まれたのはいつですか? |
| ブライアン |
:
|
約1分半前。 |
| バーテンダー |
:
|
そうでしたな。で、その写真の子達は? |
| ブライアン |
:
|
この右端の子いるだろ?このかわいい子。これは僕だ。
|
|
エドワード・ノートン演じるブライアンはカトリックの神父、幼馴染みの親友ジェイク
はユダヤ教の牧師。2人は異なる宗教ながら、お互いを深く認め合い、古くさい慣習ですっかりカビくさくなった信仰を現代風に甦らせる知恵を出し合うことで、人々の生活に活力を与えるのに一役かっている。近ごろは、双方の信者が気軽に交流できるカラオケバーの開店を計画中。この街の若きカリスマ指導者達の前に、16年ぶりにもうひと
りの幼馴染み、彼らのマドンナ、アナ・ライリーが現われたことで、すったもんだの三角関係が展開することに。バーで酔った勢いでブライアンは、ことの成り行きをバーテ
ンに懺悔し始める。始まりは、彼らの青春がいつのまにか終わろうとしていた30ちょい前のある日のこと。
| BRIAN |
:
|
This is big. Guess who
called me?
Think about who was the coolest woman we have ever
known...ever. |
| JAKE |
:
|
Anna Reilly,8th
grade. No question. |
| BRIAN |
:
|
You got
it. |
| JAKE |
:
|
What? She
called you? Anna Reilly called you? |
| BRIAN |
:
|
Totally
out of the blue. |
| JAKE |
:
|
Why ? |
| BRIAN |
:
|
She's coming
here for work and wants to get together. |
| |
|
She looked
me up. |
| |
|
(.....)
|
| JAKE |
:
|
Man ,that
is so cool. |
| BRIAN |
:
|
I know.
|
| JAKE |
:
|
I wonder
why she called you ? |
| BRIAN |
:
|
What do
you mean ? |
| JAKE |
:
|
I mean,
she called you. |
| BRIAN |
:
|
Are you
still in 8th grade? |
| JAKE |
:
|
It's a legitimate
question. We're both listed. |
| BRIAN |
:
|
Finn before
Schram, okay ? You're ridiculous. |
| JAKE |
:
|
That's a
good point. Alphabetical. |
| |
|
|
| ブライアン |
:
|
すごいニュースだ。誰から電話があったと思う?
今まで知り合ったなかで一番イカしてる女は? |
| ジェイク |
:
|
アナ・ライリーだ。8年生(中学2年)の時の。まちがいない。
|
| ブライアン |
:
|
当たり。 |
| ジェイク |
:
|
何?彼女が電話してきたのか?アナ・ライリーがおまえに?
|
| ブライアン |
:
|
うん、突然。 |
| ジェイク |
:
|
なんでまた? |
| ブライアン |
:
|
仕事でこっちにくるから、僕らに会いたいって。
電話帳調べて掛けてくれた。
(中略) |
| ジェイク |
:
|
そりゃ楽しみだなぁ。 |
| ブライアン |
:
|
だろ? |
| ジェイク |
:
|
でも、なんでおまえに掛けてきたのかな? |
| ブライアン |
:
|
なんでって? |
| ジェイク |
:
|
いやその、なんでおまえなのかな? |
| ブライアン |
:
|
おまえ今だに中学生か? |
| ジェイク |
:
|
当然の疑問だろ?二人とも電話帳に載ってんのに。
|
| ブライアン |
:
|
フィンのFはシュラムのSより先だからだよ!バカかおまえ。
|
| ジェイク |
:
|
なるほど。アルファベット順か。 |
|
16年ぶりのアナは、バリバリのキャリア・ウーマンになって、さらに女っぷりも上々。禁欲の誓い立てているカトリック神父、信者達に堅苦しい見合い話ばかりすすめら
れているユダヤ教牧師の二人は、案の定、空港に降り立ったアナに2度目の一目惚れ。 一方、携帯電話が恋人だという仕事中毒のアナも、こ2人の幼馴染みの生活に触れ、あらためて仕事に明け暮れた10年を振り返って空しさを感じ始める。慎重なブライアン
が、信仰との狭間で揺れながらもアナへの思いを次第に募らせてゆくあいだ、早くも衝動的なジェイクとアナは後先考えずに、恋に転がり落ちていた。それもブライアンに内緒で!哀れなブライアン、神父のくせに目尻を垂らして「ベスト・パートナーになるために」など読み始めている。そんなある日、アナにサンフランシスコでの昇進の話がく
るが...。
| ANNA |
:
|
Here's the thing, Jake.
I've been thinking about it and...I'm excited.
But I'm not as excited as I am about you and me. I
don't want to go, because I want to be near you. So
I thought I'd ask for a transfer and stay here.
What do you think? |
| JAKE |
:
|
Wow.
That's......unexpected. |
| ANNA |
:
|
It is? |
| JAKE |
:
|
Are you
sure that that is the best thing? For you? |
| ANNA |
:
|
I don't
know. I thought you'd be excited. |
| JAKE |
:
|
No,I am.
I'm just...
... I'm sorry. I thought.... Am I off-base here? |
| ANNA |
:
|
No, you're
not. It was just an impulse. |
| |
|
|
| アナ |
:
|
ねえ、聞いてジェイク。この件はずっと考えてきたことだし、任せられて光栄だわ。
でも、私達2人のことのほうが大事なの。あなたと離れなきゃならないんなら、行きたくないわ。
だから、転勤願いを出してニューヨークに残ろうと思うの。どう思う? |
| ジェイク |
:
|
すごいな。それは...思ってもみなかった。
|
| アナ |
:
|
そう? |
| ジェイク |
:
|
それがベストだと思う?きみにとってさ。 |
| アナ |
:
|
わからないわ。もっと喜んでくれるかと思ったのに。
|
| ジェイク |
:
|
いや、嬉しいよ。僕はただ...。ごめん、何かまずいこと言ったかな?
|
| アナ |
:
|
ううん、べつに。あたしも突然言い出したから。
|
|
同意の上の「期限つきお楽しみ」のつもりが、人生変更を真剣に考え始めたアナと、 あくまでも異教徒のアナとのつきあいを信者達に知られるのを恐れるジェイク。
それとは知らずに、いつどのように自分の気持をアナに打ち明けたものかと悩みつつもときめくブライアン。
| ANNA |
:
|
Let's just talk it from
the top. Don't talk about your mother or your synagogue.
Just you. What do you need to work out? |
| JAKE |
:
|
Those things
are me.
I can't separate them out. You may not like it, but
the face that you're not Jewish is a real problem
for me. |
| ANNA |
:
|
I don't
think so. Okay, okay.All I'm saying is...you should
be honest with yourself.. .
. ...that I think if it was just up to you, you would
stick with this relationship going. But it's a problem
because...you assume the people in your life can't
deal with it. |
| JAKE |
:
|
No, they
can't. |
| ANNA |
:
|
Give them
some credit. It's the 21st century. |
| JAKE |
:
|
What does
the 21st century have to do with anything?!
This is you and me !We were just supposed to be having
a good time ! |
| ANNA |
:
|
Well, I
am having fun. |
| JAKE
|
:
|
I'm having
fun,too ! This is a lot of fun. Whoo ! |
| ANNA
|
:
|
Well ,exactly.
So why throw it away? |
| |
|
|
| アナ |
:
|
まず始めから考えましょ。お母様やシナゴークのことじゃなくて、あなた自身のことを。何を解決すべきか。
|
| ジェイク |
:
|
母や信者はぼくの一部だ。分けてなんて考えられないよ。
きみは嫌だろうけど、きみがユダヤ人じゃないってことが僕には現実問題なんだ。 |
| アナ |
:
|
そうは思わないわ。いい?
自分に正直になってって、あたしは言っているの。だって、もしこれがあなただけの問題なら、あなたはこの関係を続けるわ。
問題なのは、あなたの周りの人達がそんなこと認めるわけがないってあなた自身が思い込んでることよ! |
| ジェイク |
:
|
実際認めっこないさ! |
| アナ |
:
|
周囲の人を少しは信用してみたら?もう21世紀なのよ。
|
| ジェイク |
:
|
21世紀とこれとなんの関係があるんだ!これはきみと僕の問題だ。
楽しめればそれでいいはずだったじゃないか! |
| アナ |
:
|
そうよ、あたしは楽しんでるわ。 |
| ジェイク |
:
|
おれだって楽しいさ。最高だよ、全く。 |
| アナ |
:
|
じゃ、どうして投げ出すの? |
|
アナに痛いところを突かれ、つい「きみの生活には僕のような精神の拠り所がないから 」などと口走ったジェイクに、アナは深く傷きながらも必死で抗議する。誰もが牧師の
あなたのような精神性を持てるわけではないのに、それで人を見下すなんてひとりよがりで、指導者の資格などない、と。実のところ、アナは彼の信仰を理解しようと忙しい仕事の合間を縫ってユダヤ教の講義を受け始めていた。そんな彼女気持も知らずに、世間体ばかり気にするジェイクのほうがよっぽど未熟!
ジェイクに振られて身も世もなくなり、真夜中に突然ブライアンに助けを求めるアナ。 いよいよチャンス到来!とばかりに間抜けな告白をしてしまう愛すべきブライアン。
そして冒頭の焼け酒のシーンに。
| BRIAN |
:
|
I'll tell you someyhing,
If she had kissed me back... ...I wouldn't be sitting
here now. I'd have given it all up. I mean, she didn't,
but...I keep thinking about what you said in the seminary
about how a priest's life is hard.
And if you'd be happy doing anything eles...you should
do that. |
| FATHER HAVEL
|
:
|
Well, that
was my recruitment pitch. (....) The truth is you
can never tell yourself there is only one thing you
could be. If you are a priest or you marry a woman,it's
tha same challenge. You cannot make a real commitment,.unless
you accepy that it's a choice. you keep making again
and again and again. I've been a priest over forty
years....and I fell in love at least once every decade.
|
| BRIAN |
:
|
You're not
gonna tell me what to do? |
| FATHER HAVEL
|
:
|
No. God
will give you the answer. |
| |
|
|
| ブライアン |
:
|
正直にお話しします。もしアナがキスに応えていたら僕は、ここにこうして座っていなかったでしょう。神の道を投げ出していたでしょう。結局彼女はのキスはなかったわけだけど...あれからずっとあなたが神学校で話してくださったことを考えてるんです。
「司祭の道は厳しい。もし他にもやりたいことがあるなら、その道に進むべきだ」と。 |
| ハベル神父 |
:
|
あれは確か新入生向けのスピーチだったかな。
現実には、自分がなれるものはただ一つとは、決して言い切れないもんだよ。司祭だろうが、結婚だろうが、同じように試練だ。自分の選択を受け入れていかない限り、本気で身を捧げることはできない。人生は選択の繰り返しだ。もう40年以上司祭をやってるが、10年に一度は恋に落ちる。
|
| ブライアン |
:
|
答えは与えてくださらないのですか? |
| ハベル神父 |
:
|
やらんよ。答えは神がくださる。 |
|
ブライアン、ジェイク、アナ。3人が3人とも新たな人生の選択を迫られる。 信仰に生きるのか、異教徒との愛を受け入れるのか、仕事に賭け続けるのか。
アナはもうサンフランシスコに旅立つ準備を始めている。
| BRIAN |
:
|
Look at me. I'm your
friend and I'm telling you... You are making this
too complicated. It's very simple. You love her,she
loves you and she's leaving in 2 hours ! You need
to ask yourself this : Are you going to do anything
about it? Why are you standing here? |
| JAKE |
:
|
You're right.
What am I doing standing here? |
| OLD LADY
|
:
|
The sign
hasn't changed. |
| BRIAN |
:
|
This in
New York ! Who waits for a sign? Cross tha damn street
! Do we need signs to tell us what to do now? |
| JAKE
|
:
|
Brian. I
have to go, I have to go. |
| BRIAN
|
:
|
Yes ! Go
! |
| |
|
|
| ブライアン |
:
|
よく聞け!おれはおまえの親友だ。だから言う。おまえは事をややこしく考えすぎてる。単純なことだ。おまえはアナを愛してて、彼女もおまえを愛してる。しかも彼女は2時間後にここを去る!
自分の心に聞いてみろ、何かすべきじゃないのか?
なんでこんなとこに突っ立ってるんだ! |
| ジェイク |
:
|
その通りとうりだ。おれはここに突っ立って一体何してるんだ?
|
| 老婦人 |
:
|
信号待ちでしょ。 |
| ブライアン |
:
|
ここはニューヨークだぞ!信号なんか待つな、とっとと渡れ!
信号がなきゃ、どうすりゃいいのか判断もできないのか? |
| ジェイク |
:
|
ブライアン。おれは行く。行かなきゃ。 |
| ブライアン |
:
|
そうだ!行け! |
|
ブライアンは最後まで間が抜けてていい奴で笑わせます。エドワード・ノートンは きちんとそつなく、苦くておいしい役どころをもっていきました。
文責:高橋 流美
|